コラム
イヌの混合ワクチン
お散歩やペットサロン、ドッグランなど、他の犬との接触やお外で過ごすことが多いワンちゃんに、必ず受けさせたい感染症予防のワクチン接種。
義務化されている狂犬病ワクチンは、年1回単独での接種が必要ですが、任意の混合ワクチンについては飼い主さんの選択次第です。
「どれを選べばいいの?」「打ち始めの時期は?間隔は?」など、様々な疑問にお答えします。
混合ワクチンの種類
単体のワクチンも存在しますが、1本の注射で複数の感染症を予防できる混合ワクチンは、ワンちゃんへの負担も少なく効率的です。
混合ワクチンはコアワクチン4種、ノンコアワクチン4種の組み合わせにより2〜11種の種類があります。
まずは、種類の一覧をご覧ください。
●2種混合ワクチン
コアワクチン2種(犬ジステンバー、犬パルボウイルス感染症)
●3種混合ワクチン
コアワクチン3種(犬ジステンバー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染)
●4種混合ワクチン
コアワクチン3種(犬ジステンバー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染)
ノンコアワクチン1種(犬パラインフルエンザウイルス感染症)
●5種混合ワクチン
コアワクチン4種(犬ジステンバー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染、犬パルボウイルス感染症)
ノンコアワクチン1種(犬パラインフルエンザウイルス感染症)
●6種混合ワクチン
コアワクチン4種(犬ジステンバー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染、犬パルボウイルス感染症)
ノンコアワクチン2種(犬パラインフルエンザウイルス感染症、犬コロナウイルス感染症)
●7種混合ワクチン
コアワクチン4種(犬ジステンバー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染、犬パルボウイルス感染症)
ノンコアワクチン3種(犬パラインフルエンザウイルス感染症、犬レプトスピラ感染症[イクテモヘモラジー型]、犬レプトスピラ感染症[カニクーラ型])
●8種混合ワクチン
コアワクチン4種(犬ジステンバー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染、犬パルボウイルス感染症)
ノンコアワクチン4種(犬パラインフルエンザウイルス感染症、犬コロナウイルス感染症犬レプトスピラ感染症[イクテモヘモラジー型]、犬レプトスピラ感染症[カニクーラ型])
※9種以上は犬レプトスピラの血清型が追加になります。
室内犬は5種が一般的
普通の住宅街で暮らす室内犬の場合、すべてのコアワクチンに加え、感染力の高い犬パラインフルエンザの予防ができる5種混合ワクチンが一般的です。
また、野ネズミの生息地として考えられる河川や池、沼地や湿地帯、山地などがお散歩コースに含まれているワンちゃんは、犬レプトスピラへの感染リスクが高まるため、7種混合ワクチンを接種しておくと安心でしょう。
その他、生活環境や年齢などによって感染リスクは変動するので、しっかり獣医師に相談した上で選択することをオススメします。
接種のタイミング・間隔は?
母犬の初乳に含まれる免疫は「移行抗体」と呼ばれ、子犬を感染症から守る大切な働きをします。しかし、その効果は生後6〜8週齢頃には薄れてしまいます。
そこで、移行抗体に代わって子犬を守るためにワクチン接種が必要となるわけです。
その後、免疫を確実にするため1回目接種から3〜4週間後に2回目、2回目接種から3〜4週間後に3回目を打つことが世界的に推奨されています。
子犬の時期に3回接種を行った後は、コアワクチンは3年に1回、ノンコアワクチンは1年に1回の接種が目安とされています。
ただ、混合ワクチンはコア、ノンコアが混在の種類が多いので、年1回の接種が一般的です。
混合ワクチンは獣医師に相談を
恐ろしい感染症から愛犬を守ってくれる混合ワクチンは、感染したとしても重症化を抑制してくれる効果もあります。
移行抗体が消失する子犬は特に感染リスクが高いこともご理解いただけたでしょうか。
ワンちゃんをお迎えしたら、必ず混合ワクチンについても、適切な種類やタイミング、間隔などを獣医師にご相談ください。
アニモ動物クリニック
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