コラム
飼い主さんも楽!ワクチン接種のコツとは?
私たちと同じように、ワンちゃんも予防接種は怖い・痛いと感じるものです。予防接種が原因で動物病院がトラウマとなってしまい、健康診断や他の理由で病院に行くことも嫌がってしまっては、ワンちゃんの健康を守ることはできませんよね。
今回は、少しでも楽にワクチン接種を受けてもらうためにできることについてのお話です。
ワンちゃんが予防接種を嫌がる理由
まずは、ワンちゃんがどうして予防接種を嫌がるのか、その理由を知っておきましょう。
①痛い・怖い
私たちも同じですが、やはり注射は痛いものです。特に、感覚的に敏感なワンちゃんであれば余計に痛みを感じるでしょうし、怖がりな子であれば痛みだけでなく恐怖感も感じてしまうのではないでしょうか。これまでのワクチン接種で注射を刺した時に泣いた子や逃げ出そうとした子は、すでに痛みや恐怖心を持っているでしょうから、嫌がって当然と言えます。
また、注射をするときの飼い主さんや周囲の雰囲気、態度などが違うことも敏感に感じ取ります。さらに、待合室でみる他の動物や白衣など、思いがけないこともトラウマとして残っている可能性があるのです。
②嫌な記憶として残っている
ワンちゃんにとって、予防接種を受けたことがある病院は「嫌なところ」という認識があります。そのため、そこに近づくだけで怖がってしまったり暴れてしまうこともあります。
また、病院に行くときにキャリーバックなどを使うと、それに入るだけでも嫌がるようになってしまうこともあります。それだけ、ワンちゃんにとっては怖いことだったりするのです。
③飼い主と離れてしまうという思いがある
入院経験がある子の場合、病院に行くというだけで「離れ離れになってしまうのではないか」という寂しさを思い出すことがあるようです。ワンちゃんにとって、飼い主さんはとても大切な存在であり、離れ離れになるだけでとても心細くなるのです。
④ひやっとする
ワクチンは、使う前まで冷蔵庫や冷凍庫で保管されています。そのため、冷たい薬品が体内に入ることに不快感を抱くことがあるようです。冷たい感覚や強い痛みなど、ワンちゃんにとって嫌な感覚を抱くことが多いため、抵抗するのではないかと考えられます。
日頃からの対策が重要
では、こういった「嫌がる理由」をわかった上で立てられる対策はあるのでしょうか。結論からいうと、次のような対策が効果的です。
①病院などを散歩コースにする
自宅近くにかかりつけの病院がある場合、日々の散歩コースに病院を通るよう設定してみるのはとても効果的です。普段から歩き慣れている場所にすることで、ワンちゃんにとってのストレスや負担は少し減ります。病院によっては、慣れることを目的とするために立ち寄りを許可してくれるところもあるようですから、病院に行っておやつを食べる時間を作るのも良いかもしれません。
②拒否しても怒らない
ワンちゃんは恐怖のあまりに拒否反応を示すことがあります。しかし、そこで飼い主さんが怒ってしまうと火に油を注ぐようなものになってしまうため、よくありません。さらに病院嫌いになっても意味がありませんから、飼い主さんも気持ちに余裕を持ってどっしりとワンちゃんの行動を受け入れてあげましょう。
私たちスタッフも「嫌だね~痛いね~」と声をかけるより「すごいね~!頑張ってるね~」と励ますように心がけています。
③嫌がる・怖がっていることを事前に伝える
病院には、ワンちゃんが怖がっている、抵抗しているということを事前に伝えておきましょう。それだけでも病院側として対処しやすくなったり全体的にフォローしてくれます。場合によっては診察台に立たせずに注射をしてくれるようなところもありますので、事前に相談してみてはいかがでしょうか。
体調に問題が無く、アレルギー反応等の心配がなければ、定期的にワクチンを受けさせることが大切です。怖がったり嫌がるからと受けさせないことで、思いがけない病気になることもあります。また、狂犬病のように飼い主の義務として受けなければならないこともありますので、「ワクチンはちゃんと受ける」という認識は忘れないようにしましょう。
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