コラム
健康診断は必要?
人間の社会では早期発見・早期治療を実現する予防医療が注目されていますが、大切な家族である愛犬や愛猫も同様です。
定期的な健康診断により、話ができないワンちゃんネコちゃんの体の声を聞き、病気の予防や早期治療など適切な処置をすることで、健康寿命を伸ばすことができます。
では、改めてペットの健康診断のメリットや受診頻度などを解説していきましょう。
健康診断を受けるメリット
①隠れた病気を早期発見
体調不良を訴えることができない動物たちは、飼い主さんが「おかしい!」と気づいたときには、かなり病気が進行してしまっているケースが多くあります。
定期的な検診により、早めに病気が見つかれば、早期治療につながり、重症化を未然に防ぐことができます。
②正常値の把握ができる
血液検査の結果が正常値の範囲内だったとしても、個体により差があるのは人間と同様です。
大切なのは、その子が健康な状態のときの正常値を把握できること。というのは、仮に正常値から数値が変動したとき、体の異常に気づきやすくなるからです。
さらに、緊急的な対処が必要な場合も迅速な対応が可能になります。
③結果的に医療費負担を軽減
イヌの平均寿命は14.65歳、ネコは15.66歳と最近はペットも高齢化が進んでいます。
健康なまま長生きしてくれるのが理想ですが、実際に悪性腫瘍など重症化の可能性がある内臓疾患が増えているのも現実です。
これらの病気は重症化してから治療にあたるより、早期治療の方が医療費の負担も軽くなります。
何より、愛犬や愛猫の体の負担を軽くできることが重要ですね。
④間違っていた飼育方法に気づける
例えば、健康診断の結果、少し消化不良を起こしていることがわかったとします。
原因をたどると、実は飼い主さんのおやつのあげ過ぎだった、なんてことはよくある話。健康診断でわかった数値により、このような間違った飼育方法に気がつける。
獣医師からの健康指導を受けられることも利点が多いと言えるでしょう。
⑤動物病院に慣れる
「うちの子は病院嫌いだから…」と動物病院から足が遠のく飼い主さんも多いことでしょう。
でも、本当に調子が悪い時に頼れるのは、やはり動物病院だけです。定期検診に通うことで、ワンちゃんやネコちゃんが少しでも動物病院に慣れてくれれば、いざという時も安心です。
健康診断は何歳から受ける?
健康診断の内容は動物病院によって違いますが、一般的な項目をご紹介します。
0〜1歳
お迎えしたばかりの子犬・子猫は、いつまでも見ていられるほどカワイイですよね。でも、大人になるまでのこの時期はまだ体力がなく、先天性疾患に加え、感染症や寄生虫など様々な健康リスクがあります。ワクチン接種や去勢・避妊手術は必要となる生後6ヶ月までには健康診断を受けておきましょう。
2〜6歳
成犬・成猫として成長し、体力も充実する時期です。ただ、人間に換算すると23〜40歳と後半は中年期に入ります。測定した数値は健康診断のベースになるので、最低でも年に1回は受診を心がけましょう。
7歳以上
7歳以上はシニア期に入ります。内臓も衰えてくることから、糖尿病や心臓・腎臓の疾患、腫瘍などのリスクが高まります。これまでより細かい検査を、年2回は受けるようにしましょう。ワンちゃんネコちゃんともに、死因のトップは悪性腫瘍。早期発見につながるがん健診も検討してあげてください。
年2回の定期検診がベスト!
定期検診の頻度は、高齢になれば最適でも年に2回は必要です。人間の1年が4年に相当するとされるワンちゃんやネコちゃん。
「うちの子はまだ若いから」と思っている間に、高齢期を迎えます。いつまでも元気に、楽しく愛犬・愛猫と過ごすためにも、若いうちから年2回の定期検診を習慣化することをオススメします。ご不明点や不安がある場合は、気軽にご相談ください。
アニモ動物クリニック
「生涯を通じて、動物たちとご家族に寄り添う病院」を目指し、治療はもとより、健康診断や疾患予防、ダイエットやリハビリ、老後の介護などトータルでサポート。去勢・避妊手術も事前診察から経過観察まで、体の状態を丁寧に確認しながらケアいたします。
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